世界樹のお話 ２

ということで、続きです。

せこせこ書いているので、どこまで続くか不明ですがｗ
まあ、日記とは別物として考えてください。
わかんない人は読まなくても問題ないんでｗ
いや、むしろ問題ないなｗ

あー、設定資料集とかでねーかなー。このゲームｗ

それではどうぞ↓

　　　　　　　　２

　あと半日も歩けばエトリアという森の中。エトリアへ続く道をひとりの少女が歩く。腰には使い込んだ剣を挿し、身動きの取りやすい軽めの鎧で身を包んでいる。
「まだなのかな。方向は合ってると思うんだけどなぁ」
そうつぶやきながら、少女は道幅2メートルほどの道をエトリアへと進む。
エトリアは周りを深い森に囲まれていることもあり、立ち寄る人間もそう多くは無い。
また、水に恵まれているエトリアは街外れにある河を利用し、商業系の物資はもちろんめったに来ない観光客でさえ、船を利用するのが常となっていた。
そのため、陸路についてはほとんど整備されておらず、獣道を多少広くしたような道が、街道へ出るまで森の中を続いている。
一応ところどころに立て札はあるものの、夜になると似た景色ばかりで道に迷う者も多い。それに加えて周りには凶暴な獣が出没する話もあり、実際多くの人間が被害にあっている。原因はいくつもあるが、街の人間でも街の外へ夜出歩くということはほとんどしない。

ところが……。少女が歩いている現在の時刻は、夜。
エトリアではそろそろ民家の明かりも消えるといった、深い時間。

「ん～……。思えばあそこで道を間違えたのが一番の問題だったんだよね、きっと……」
そうこの少女、夕方一度道を間違えて迷っていた。本来ならばエトリアへ着いていてもいい時間なのだが、まだ着いていないのはそういう理由があった。

「あれ、また分かれ道。これどっちだろう？　立て札立て札……っと、あった。なになに、右がエトリアね。よしっ」

などと独り言をつぶやきながら深夜エトリアを目指す少女。分かれ道を曲がって程なくして、突然歩を止める。
「やっぱり夜中に歩いちゃだめだなぁ」
そう思いながら腰の剣に手を添える。
「1匹……あ、2匹か」
少女が感じた瞬間、5メートルほど先に狼らしき獣が2匹、姿を現した。
「ウルフか。2匹くらいなら何とかなるかな」
と思いつつも目の前のウルフからは目を離さない。
腹でも空かせているのか、2匹のウルフは「グルルルル……」と小さな唸り声を上げながらじわりと少女に近付いてくる。
「……もう少し」
少女が腰の剣を左手で握り締め、いつでも剣を抜ける状態のまま構えて停止していると、「グゥワオォォォォ!」
という鳴き声と共に牙をむき出しにした大きな口が、少女の首目がけて襲い掛かる！
「!?　ちょっと、早いよー!!」
剣を抜くタイミングを逸したのか、少女は襲い掛かってきたウルフの突進をすんでのところでかわす。
かわした後、体制を立て直してすばやく剣を抜く少女。
先ほどの攻撃をかわしたおかげで、前後からウルフに挟まれた状態になる。
「も～、予定が違うよ～。とりあえず前から!!」
少女が目の前のウルフをキッとにらみ付けると、ウルフの方も突進してきた。
「ガァァァア！」
「たぁーー!!」
少女とウルフがすれ違った瞬間、突進してきたウルフが真っ二つになる。
ドサっという音と共に、先ほどまで動いていた一つの獣が二つになって地面に落ちる。
「あと一匹」
すかさず後ろを振り向き、体制を整えるとすでに背後にいたウルフは飛び掛ってきていた。
少女は振り向き、飛び掛ってきたウルフよりも下になるようしゃがむ。
そしてウルフが少女の斜め前方に飛んできた瞬間、少女は剣を下から上へと力いっぱい振り上げる！
「ウ゛ァアアアア!!!!!」
直後、胴体から真っ二つに切断されたウルフの断末魔が、静かな夜の森に響いた。